私の英語学習のきっかけ

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今日は、私が英語の勉強をはじめたきっかけを書きたいと思います。

私はもともと英語が大の苦手でした。大学1年の前期には、英語で落第点をとりました。それは、たとえ後期で満点を取っても無理というひどい点数でした(単位の認定は、前期・後期の点数を平均して決まりましたから)。そこで、同じくあまり出来のよくなかった仲間と一緒に、教授の研究室へ押しかけて「夏休みにレポート書いてきますから、なんとかしてください。お願いします」と懇願し、なんとか単位が取れたという状況でした。

そんな私が英語に目覚めたのは、大学2年の冬です。短大生の友人たちが就職難で、まったく希望どおりにならないのを見て「私は一体、卒業したら何をしたいのか」と考え始めたわけです。そして出た答えが「スチュワーデス」でした。男女差別・学歴差別のない職場というのも魅力でしたが、本当の理由は別にありました。

高校時代の友人(私の方はずっと恋していました!)のプロ野球選手と約二年ぶりに会ったのですが、その彼が「今日、東京に来る途中、ずっとスチュワーデスさんとしゃべってた」と言ったのです。それだけで、スチュワーデスという職業に猛烈に嫉妬してしまったわけです。

私は「スチュワーデスになりたい!」と思いたってから、ずいぶんいろんな事を始めました。体力づくりのためにジムへ入会し、英会話学校へ入学し、TOEICを受験し、面接対策にスチュワーデス受験スクールへも通いました。自分なりにいろいろ努力をしてみたものの、航空会社の就職活動は全滅でした。

しかし、OLとして働き始めてからも「いつか必ず」という思いで、英語の勉強は続けていました。結局、完全にスチュワーデスを諦めることになったのは、28歳の夏です。諦めるというより、熱意がなくなってしまったのです。

「スチュワーデスになりたい」という思いが薄れたのは、ロンドンに1ヶ月ほど語学研修に行ったのがきっかけです。28歳という年齢もあり、国内の航空会社を諦め、外資系のX社に強い憧れを抱いていた私は、そのX社を計4便利用して、ロンドンとの往復をしたのです。しかし、X社のサービスに幻滅することが重なり、また憧れの海外生活というのも、1ヶ月のロンドン生活を通して「向いていない」とはっきりわかりました。

そのような思いで帰国してすぐ、近所の小学生の男の子に英語を教えて欲しいというお話をいただいたのです。これが英会話講師になるきっかけでした。ほんと、この男の子と保護者には今も感謝しています。

「英語教えて」と言ってきてくれた近所のKくんですが、保護者の動機はなんと「夏休み中、家にいて食べてばっかり。なんか、習い事でもさせなきゃと思って」だったのです。なるほど、食べ物に手が出せない時間をより多くもたせたいってわけですね。「なんでスポーツじゃなくて英語?」とは思いましたが、とりあえず私にとってもいいお話だと思い、引き受けることにしました。

ところが、この子がなんとも手の付けられない悪ガキ…。当時は床に座布団と机というスタイルでレッスンをしていたのですが、机に足をのっけてふんぞり返るわ、私に向かって「日本人のくせに英語しゃべるな!気持ち悪い」と暴言を吐くわで…。私は2ヶ月ほどでギブアップし、保護者に「どうも私では英語に興味を持ってもらえないみたいです。ネイティブの先生を紹介しましょうか?」とうかがいました。しかし、意外なことに「あら、あの子はあなたをとても気にいってるのよ。今日も家に帰ってきて、習ったことを楽しそうに話してくれたわ」とのお返事。「ええっ?それじゃあやめてもらうわけにはいかないし、私が何とかしなければ」と思い、「児童心理学」「英語教授法」の基本の基本さえ知らずに教え始めた私は、フランチャイズの英語教室の説明会に申し込みました。まさに駆け込み寺です。

フランチャイズのA社への説明会申し込みは、実はそれが初めてではありませんでした。ロンドン語学研修から帰ってきてすぐ、一度申し込みをしていたのですが、Kくんを皮切りに生徒が15名程度集まり、個人でなんとかやっていけるかと感じたため、キャンセルしてしまったのです。ところが、何の経験もノウハウもない私に務まるほど甘い仕事ではなく、再度説明会参加の申し込みをさせていただいたのです。

一度キャンセルしたにも関わらず、A社の対応はとても温かいものでした。実際に説明会に参加した印象も、とても働きやすそうな会社でした。教授法、教材、本部スタッフ、生徒募集方法など、すべてに惚れ込みました。A社の採用通知はその3日後に届き、晴れて契約に至ったのです。

A社との契約日、さっそく仮の看板までもらい「今日からあなたはA社の講師です。どんどん宣伝していってください」などと言われ「まだ研修も始まっていないのに、講師と名乗っていいのか?」と疑問を感じながらも、とても誇らしい気分でした。だって、21歳で初めてTOEICを受けた時の点数は、中学生以下であろう「155点」だったのです。その私がTOEIC840点、英検準1級まで這い上がり、ついに憧れの「英語を使う仕事」につけたのです。

そうこうして、契約を済ませた約1ヶ月後に研修がはじまりました。研修内容は教授法はもちろん、子供との接し方、教室の宣伝の仕方など、さまざまでした。同期や親切な本部スタッフに囲まれて、研修はとても楽しいものでした。ただ、予習はきつかったです。授業は「All in English」ですから、講師用マニュアルに書かれた英語による指示語もすべて覚えて行かなければいけません。ゲームのルールなども、身振り手振りを使いながら、英語で説明するのです。

「中学卒業程度の英語力」を応募資格としているA社ですが、やはり「英検2級程度以上の英語力」は必須だと感じました。私の応募した年度は、11月時点で応募者30名、合格者6名だったそうです。募集は2月頃まで続きましたから、その後も応募してダメだった方は増えたのでしょう。もちろん、不採用になる理由は英語力だけではなく、教室となる会場の確保が不可能とか、近隣にすでに教室があってもう増やせないなど、様々です。

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